まず辞書を引く回数を減らす
知らない単語が出るたびに止まって調べると、調べている間に前の内容を忘れ、結局流れが切れます。ほとんどの単語は何度か出会ううちに文脈から意味がつかめます。1段落を最後まで読んでから、その段落を理解するのにどうしても必要だった単語だけ調べるほうがずっと効率的です。 知らない単語はひとまず意味を推測し、鉛筆で軽く印をつけておくだけにする方法がおすすめです。読み終えてから、印をつけた単語のうち何度も出てきたものや内容理解にどうしても必要だったものだけを調べると、推測が合っていたか確かめる過程そのものが単語を記憶させます。
文章の難度を選ぶ基準
1ページに知らない単語が10以上出てくるなら、その文章は今の水準に対して難しすぎます。こうした文章は読むというより解読する作業になり、時間のわりに残るものが少なくなります。1ページに2〜3語知らない程度が、読みながら伸びるのにちょうどよい難度です。 難しさを判断するときは、最初のページだけでなく真ん中あたりを開いて1ページ試しに読んでみる方が正確です。学習者向けに語彙を調整して書き直した本はレベル別に分かれているので、多読を始めるときに選びやすくなっています。
1語ずつ読む癖
速さを最も妨げるのは、単語を一つずつ目で追う癖です。意味のまとまりで見る練習をすれば、同じ時間でずっと多く読めます。声に出さなくても頭の中で発音を追う癖も、読む速さを話す速さに縛りつけます。 意味のまとまりで読む感覚をつかむには、最初は文に区切りの印を直接書き込んでみるのも一つの方法です。主語のかたまり、動詞のかたまり、前置詞で始まるかたまりのように区切りが目に入るようになると、語順どおりに理解する速さが上がります。
- 単語ではなく句のまとまりで見る
- すでに読んだ行に目が戻らないようにする
- 指やカーソルで視線を引っ張る
- 時間を計って自分の速さを意識する
目的によって読み方が変わる
すべての文章を同じ読み方で読む必要はありません。必要な情報だけ探すときはざっと見て、全体の趣旨だけ分かればよいときは最初と最後の文を中心に見て、正確に理解する必要があるときだけゆっくり読めばよいです。何のために読むかを決めてから始めると、それだけで速さが変わります。 試験の読解問題なら、先に設問を読んでから必要な情報を探しに行くやり方が時間を節約します。反対に、契約書や仕事の指示のように読み違えてはいけない文章は、速さより正確さを優先すべきです。
結局は量が解決する
読む力は要領より積み重ねた分量で伸びます。面白くない文章を無理に読むより、関心のある話題のやさしい文章を続けて読むほうが長続きし、結果もよくなります。同じ話題を読み続けると、その分野で繰り返される表現が自然に身につき、次の文章がだんだん楽になります。 どれだけ読んだかを記録しておくと、続ける助けになります。読んだページ数や記事の本数を書くくらいで十分で、記録がたまると、以前は難しかった文章がやさしくなったことを自分で確かめられます。
精読と多読、両方が必要
精読は短い文章を文の構造まで丁寧に分析しながら読むこと、多読はやさしい文章をたくさん読んで流れに乗ることです。精読だけでは速さがつかず、多読だけではあいまいに読み流した構文がいつまでもあいまいなまま残ります。1週間単位で見ると、大部分の時間を多読にあて、1〜2回短い文章を選んで精読するくらいの割合が無難です。
- 精読:短い文章、構造の分析、分からない表現の整理
- 多読:やさしい文章、辞書なし、多い分量
- 割合:多読を中心に、精読は補助として
- 精読した文章を数日後に多読のつもりで読み直す
読む速さの測り方
速さは1分あたりに読んだ語数で測るのが簡単です。同じくらいの難しさの文章を決まった時間読み、読んだ語数を時間で割れば出ます。ただし速さだけ上げて内容を取りこぼしては意味がないので、読んだ後に内容を一、二文で要約できるかもあわせて確かめます。月に一度同じ方法で測れば、変化を客観的に見られます。
- 同じくらいの難しさの文章を選ぶ
- タイマーをつけていつもの速さで読む
- 読んだ語数 ÷ かかった分数 = 1分あたりの語数
- 読んだ内容を短く要約して理解度を確かめる
何を読むかの選び方
読み続けるには、何よりも面白いことが大切です。関心のある分野の記事、あらすじを知っている小説の原書、よく使う製品の英語の説明書のように、背景知識がある文章から始めれば、知らない単語があっても最後まで読めます。一つの分野を決めて数週間読み続けると、その分野の中心となる語彙が速くたまり、同じ努力でより大きな手応えを感じられます。
- 関心のある分野の短い記事やブログ
- 学習者向けにやさしく書き直された本
- 内容をすでに知っている物語の原書
- 仕事や趣味に関係する英語の資料
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